4/7に発令された緊急事態宣言を受けて自営の仕事が不安定になったことから今できる仕事としてはじめたガードマンの仕事。
そこで出会った様々な人たちの様子をまとめてみました。
これからこの種の仕事をしてみようとお考えの方などのご参考になりましたら幸いです。
私がガードマンをはじめるきっかけや、内容についてはこちらのブロクをご覧ください。
所属会社の人たち
私がガードマンとして働くために契約した、警備保障会社の人たちです。
研修をはじめ、制服の準備など、私がガードマンとしてスタートを切るために面倒を見てくれました。
Hさん(ほっとする水族館のような)
私がはじめて警備保障会社に求人の問い合わせを行った際に対応していただいた、この会社の部長で50代後半の男性です。
身長は小柄で、小太り、丸顔、瞳が大きく笑顔のたえない愛嬌のあるお顔の方でして、ハキハキとやや大きめの声で独自のリズム感で話をしてくれる方です。
全てにおいて優しく丁寧に説明をしてくれて、大変に分かりやすくて助かりました。
私の様な新人に対する扱いがとてもスムースで、笑顔を交えながらテキパキと要点だけを説明し、私が持つかすかな不安な気持ちを見事に察してくれ、質疑応答の中でそれらを一つづつ丁寧に払拭していく姿は、私が想像するに、この業界に長くおられるのと、今までの人生の中で様々な経験を積んできた方なのではないかと感じました。
笑顔からこぼれ落ちそうな瞳を向けて「何かあったら、遠慮なくいつでも電話してね」と都度声をかけてくれた姿は、まるで可愛い海洋動物に優しい言葉をかけられたような印象でした。
立場に踊らず、決して上からモノを言わない姿勢には学ぶべきところが多くあると感じました。
Aさん(昔を懐かしむ警察OB)
研修時に先生をしてくれた、警察OBの60代中半の男性です。
やや禿げた白髪交じりの頭にはやはり、やや寝癖がついていて、鼻毛が少し飛び出ている以外はその他特に特徴のない方です。
恐らく、警備保障会社との契約で、警察OBの経験を生かし、外注としてどこかから派遣されてきている様子の方です。
研修と言いましても、警備保障の基礎などが紹介されているDVDを4〜5本観ることが中心なのですが、合間にAさんが語ってくれた警察時代のエピソードは中々面白い内容で、一つの話が終わる度に、「そんなことがあったんだよねー」と瞳を閉じながら昔懐かしそうにしている姿は、古い街角に長く置かれた信号機のような印象でした。
Iさん(すばしっこい仕事上手)
雇用に関する事やその他もろもろと必要書類の確認などを行っていただいた、事務職員の方で50代後半の女性です。
小柄で、やや小太り、笑顔の可愛いらしい明るい方です。
給与に関する事柄をはじめ、大変分かりやすく丁寧に説明してくださいました。
事務所内では、パソコンも操作なさっており、すごくテキパキと仕事をこなすタイプにお見受けいたしました。
決して広いとは言えない事務所の中を、まるで森の中にいる小動物のように俊敏に動き回る姿が印象的でした。
恐らくは、パートタイム勤務を行う主婦であり、決まった時間内にできるだけの事をやっておこうという方だと感じました。
研修の際に、お昼のお弁当を持ってきてくれたのもこの方です。
Sさん(謎のテーラー)
私が着用するガードマンの制服を調達していただいた、恐らく備品管理をご担当されていると思われる60代後半の男性です。
中肉中背できれいに散髪された白髪頭、若い頃はイケメンだったはずと思わせるその顔に深く刻まれたシワが印象的な方です。
制服その他が保管されている備品室に呼ばれますと、私の背格好を数秒見るなりシャツ、ズボン、上着、ジャンパー、帽子その全てをベストサイズにて渡してくれました。
その姿はまるで、ロンドンの老舗スーツ屋のテーラーのごとく無駄な口と動きが一切なく、素晴らしいものでした。
恐らくは、定年退職後にこの会社に雇用された方だと思うのですが、前職が大変に気になりました。
機会があったら一度伺ってみようと思います。
Uさん(髪の毛が心配な)
研修、事務手続き、制服が整った後、実際の現場で行う仕事の内容や、勤務スケジュールを調整していただいた40代後半の男性です。
背はかなり高く、瘦せ型で、色白、歳の割には毛が薄く、レンズに指紋がやや多めに付いたメガネをしている方です。
基本的に明るい方で、よく喋るタイプなのですが、時折入れてくるジョークが今ひとつ笑えない内容のお茶目な方です。
仕事に関する説明については、とても親切丁寧でして、気遣いも効くたのもしい先輩といった印象です。
この方が現場まで軽自動車で案内してくれたのですが、背が高いせいか、頭がほぼ車の天井にこすれている状態が少し心配になりました。
赤信号で停車する際などは車の揺れもあり、前後にかなり頭がこすれてしまっていたのです。
勤務場所の人たち
実際に私が配属された公共施設の先輩ガードマンの人たちです。
現在、私を含めた4名のシフト体制で勤務しております。
Fさん(つくりモノか)
一番目に経験の長い、70代前半の男性です。
小柄で、瘦せ型、白髪交じりの短髪で、動作はゆっくり、しゃべりも小声でゆっくり、表情はいつ何時も全く変わらない、縁側の日陰に置かれた盆栽のような印象を受ける方です。
現在、シフトが重なる交代時間帯のほんの少しの間に引き継ぎ事項を交わすだけで、後は一切会話のない関係です。
何か世間話でも交わして少しでも交流した方が良いのではないかと考えましたが、何か人を寄せ付けないオーラがあるというか、いつも機嫌が悪いというか、やや暗いモノを感じるので、あえて入り込まないように心がけています。
しかし、つい最近、清掃員のおばさんと仲良く笑顔で会話している姿を偶然見てしまいました。
私は複雑ながら、少しホッとしました。
Kさん(身近なジャーナリスト)
二番目に経験の長い、70代前半の男性です。
中肉、中背、禿頭で、笑顔がたえなく、頼んでもいないのに美味しいからと、次々に料理を出してくる行きつけの居酒屋の大将といった印象の方です。
いつも気さくに話しかけてくださり、特に世の中の情勢について関心が高いらしく、現在の緊急事態宣言延長に関してもいろいろとお考えのご様子で、安倍政権に対するご意見をはじめとした持論を熱くご披露してくれます。
最近、腰痛がひどいらしく、24時間勤務である現在のガードマンの仕事がかなりキツくなってきたと嘆いていらっしゃることが心配でなりません。
Tさん(ネクタイ嫌い)
私に実地研修をしてくださった、60代中半の男性です。
瘦せ型、中背、坊主頭で、アウトドアがお好きとのことでよく日に焼けていらっしゃり、健康的で明るく、人生を楽しみながら生きる活力溢れる印象を受ける方です。
この方とご一緒する時間が一番多く、引き継ぎの際などもついつい話に夢中になってしまいます。
甘いものがお好きらしく、いつも勤務の際には大量のお菓子を買ってきては、私におすそ分けしてくれます。
仕事の内容についても、とても丁寧に教えていただき、「夜中でも構わないから、何かあったら電話してね」と言ってくださり、大変に頼りになる先輩ガードマンです。
そんなTさんは、制服のネクタイが嫌いらしく、いつも外しています。
Fさんなどには、注意を受けることもあるようなのですが、「だいじょうぶでしょ!」と明るくごまかしているようです。
たしかにTさんはネクタイをいつもしていません。
なぜ、ネクタイがそんなに嫌いなのか、ネクタイを通じて何か思い出したくないことがあるのか、ほんとうは支給されたネクタイをなくしてしまったのか、真相は不明ですが、少し気になることではあります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
私がガードマンの仕事をはじめて出会った人たち。
様々な方々が様々な人生を送り、ご縁があって人生の一場面を共有しています。
人間は一人一人に個性があり、その個性が何らかのきっかけで繋がりながら世の中の仕組みが存在し、不安定で壊れやすいけれど、人との繋がりにはいつも何らかの希望があり、私たちの人生を支えてくれていると思います。
私は、人間が好きです。
この先、どのような人たちに出会えるのか楽しみでなりません。